
【歯根膜炎とは・・・?】
歯根膜炎は虫歯や歯髄炎と違って、見た目に歯が黒くなったり欠けたりしませんし、すごく痛くなったりすることもなく、治療後3〜5年以上経ってか ら症状がでることが多いので、なかなか自分で自覚することができません。しかし、そのまま放置しておくと、歯を支えている歯槽骨が溶けて、歯がグラグラし てきたり、時にはあごの骨まで感染が及んで、口を開けることが困難になったりする場合があります。
- 以前、歯の神経の治療を受けたのに、また歯がうずく様な気がする。
- 歯が浮いたような感じで重苦しく、強く噛むと痛い様な気がする。
- 歯の根の部分をほっぺたから押すと違和感がある。
- 歯の根の部分の歯肉が腫れてきた。
- 熱いものを食べるとしみる様な感じがある。
![]() 根充剤(根につめる薬)が 根尖(根の先端)まで しっかりと入っていない。 |
![]() 根尖まで根充剤が入っているが、 細すぎてすきまがあいている。 |
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![]() 根充剤がほとんど入っていないか、 もう溶けてなくなってしまっている。 |
![]() 大きなカリエス(虫歯)によって 歯髄が感染し、歯根膜まで 及んでいる。 |
しっかりと根尖まで、しかも密に根充剤を充填することにより、歯根内から歯根膜への感染経路を遮断!
根管内からの細菌の影響が無くなることにより、生体の正常な防御機能が働き、失われた骨や歯根膜を再び作り出していきます。この結果、処置が終了した歯は、他の健康な歯と同じように永く口腔内で機能することができるようになります。
【歯肉炎・歯周炎とは・・・?】
歯周病はほとんど症状が現れない恐ろしい病気です。 |
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歯肉炎とは・・・ | 歯肉にだけ炎症が生じている状態です。 初期には歯石がたまって歯肉が赤く腫れてくる症状です。 |
歯周炎とは・・・ | 歯肉炎が進行して炎症が歯肉だけでなく歯根膜や歯槽骨にまで及んだ状態です。出血したりむずがゆい感じがするようになり、歯肉の下の骨がおかされてしまいます。そして膿がたまって口臭がひどくなってきます。歯がぐらついてきたら赤信号です。 |
【良い歯肉・悪い歯肉】
良い歯肉: | 歯肉の色は淡いピンク色、形はとがった形で、硬い感じがします。 ミカンの皮のようなブツブツ(スティップリング)がみられます。 |
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悪い歯肉: | 歯肉の色は赤く、ブヨブヨと腫れています。 少し触れただけで出血したりします。 |
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【歯周炎の進行】
歯肉の炎症 |
・・・ | 歯肉が炎症をおこすと赤く腫れてきます。 |
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歯周ポケットの形成 |
・・・ | さらに進行すると歯周ポケット(歯と歯肉の境目にある溝のこと)が深くなってきます。 |
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歯槽骨の吸収 |
・・・ | 病変が進むにつれて歯槽骨が吸収されていきます。 |
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出血・排膿 |
・・・ | 炎症がさらにひどくなってくると、出血したり膿がでてきたりします。 |
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歯の動揺 |
・・・ | 歯槽骨の吸収が著しくなると、歯がグラグラしてきて、ついには抜け落ちてしまいます。 |
【歯周病の原因】
歯 周病の原因はプラーク中の細菌や歯石です。歯石はブラッシングでは取れないので歯医者さんで取ってもらいます。プラークはブラッシングで取り除くことがで きますが、いい加減なブラッシングでは完全に取り除くことはできません。正しいブラッシング法を身につけてきちんと磨くことでプラークを完全に取り除き歯 肉をマッサージすることで血行を促し、引きしまった歯肉と健康な歯を保つことができます。
プラーク・・・ | 透明か黄白色の歯の付着物でハブラシで取り除けますが、うがいでは取り除けません。 |
歯石・・・ | プラークが石灰化して硬くなったものです。色は灰白色か黄白色ですが、たばこやコーヒーなどの外来性物質によって黒色か黒褐色になることもあります。 |
ポケット・・・ | 歯肉溝が病的に深くなったものです。ポケットは歯肉ポケットと歯周ポケットに分けられます。 健常な歯周ポケットの深さは2〜3mmといわれています。 これに対して4mm以上の深いポケットは病的な状態と考えられます。 |
- 不適合修復物・・・辺縁の適合が悪い修復物などはプラークを停滞させ、口腔清掃を不良にします。
- 歯列不正・・・歯列不正や歯の位置異常があると口腔の自浄作用が低下し、口腔清掃も不良になります。
- 食べ物・・・軟らかい粘着性食物は自浄作用を低くし、プラークの形成を促進させます。また砂糖を多く含む食べ物はプラークを増加させます。